Kindle Unlimited で読んだ。イスラム教について一度も考えたことがないのに再考してしまって申し訳ない。
- 日本のイスラム研究者と、その主張と魔合体したリベラルに反対の姿勢
だから彼らは「イスラームは全てを包含する」と言いつつ、「テロだけはイスラームではない」と除外し、その一方でイスラム過激派を「差別された被害者」と位置づけ、彼らを「反米、反近代の雄」として支持するのです(詳細は第四章)。
た。ヒジャーブは欧米ではすでに高度に政治的な「道具」なのです。
- 退行的左翼
- 文化相対主義的な立場を取る場合、イスラムの文化を配慮しなければならないが、このように人種、民族、宗教が強く考慮されてしまう
帝国主義、植民地主義、ファシズム、人種差別といった過去の罪に対するヨーロッパの罪悪感がヨーロッパの創造性を窒息させ、自信を破壊したと指摘したのは既出の哲学者ブリュクネールです。「世界のあらゆる悪はヨーロッパのせいだ」という非難をマゾヒスティックに受容するのをやめてこの罪悪感から脱却し、ヨーロッパの自由を破壊するイスラム主義者に協力するのをやめなければ、ヨーロッパの未来はないと彼は論じます。
- イスラム教はイスラム教による世界征服(アッラーを崇める者たちだけの世界)の実現がコーランに記されているので、(それが教徒を必ずテロリストにするかは別問題として)少なくとも「平和の宗教」などではないという主張
イスラム教を怖いと思ったり、イスラム教の教義について批判的に議論したりすることと、イスラム教徒個人を差別することは全く別問題です。自由で民主的な社会において後者は許されませんが、前者は許されるべきです。前者が許されない社会はもはや自由で民主的な社会ではなく、イスラム主義に支配された全体主義社会です。
とは言え随所で他のイスラム研究者と「それはXでやれ」みたいなレスバを展開する著者なので、レスバ相手側の著作も読まなければなという印象でしかない。特に中田考。