展覧会: 『テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする』

テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする
展示の出口付近にあったもの。ステーションギャラリーのおなじみのフォトスポットである。

東京ステーションギャラリーで開催中の『テレンス・コンラン モダン・ブリテンをデザインする』に行ってきた。去年からやっていてなんと今日まで。やりのこした2024年をなんとか拾い上げてきた。


テキスタイルのデザインからキャリアをスタートし、家具デザイン会社などを連続で起業し、ショップを展開し、レストラン業や都市開発まで手を広げていったプロデューサーとしての業績を展示しつつ、一方で彼の自宅の個人的なコレクションも紹介するというバランスの良い展示だった。

一方で、ただでさえ広い会場ではないのに、狭い通路にモニターを置いてインタビュー動画など流しているので人の流れがとても悪かったのは残念だった。


おそらく戦後イギリスの産業を発展させなければならないという大きな力学があってこその偉業ではあるのだが、今で言う「モダン」を作った人物であることがよく分かった。

彼が手掛けた最初の家具チェーン「ハビタ habitat」でのディスプレイは

  • 商品をなるべく多く、高く陳列して豊富な在庫を美しく見せるというスタイルをはじめて採用した
  • 商品を陳列するだけでなく、それらの商品を取り入れた生活がどのようになるか、ライフスタイルの提案となるような陳列を採用した

ということで、まるっきり IKEA を想起させるものだった。


また、サッカーファンとしては、彼の色使いはイギリスサッカーのチームカラーの色使いと共通するものがあるようにも感じられた。まさにブリテンをデザインしたということなのかもしれない。